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  3. 日本病態栄養学会とは

本学会の意図するところ

 我が国の栄養学は農学、家政学を背景に発展したために、臨床栄養学、特に病態栄養学の分野はきわめて立ち遅れています。医学教育においても栄養学は軽視され、医師の栄養学に関する知識はきわめて低いものとなっています。また、管理栄養士は臨床の場で重要な役割を担うものの、病態についての知識や臨床現場での実習が少ないため刻々と変動する患者に対応できる能力が十分とは言えません。一方、医学、医療は新しい技術の導入により日々進歩を遂げつつありますが、治療の基本としての栄養管理や食事療法の重要性が再認識されるに至り、医師、管理栄養士にとって病態栄養学を学ぶことは必須になりつつあります。
 このような実情を踏まえ患者を対象とした代謝栄養学の情報交換のため、臨床医、栄養学研究者、管理栄養士が一堂に参加して疾患の病態研究を行い、効率の良い栄養療法の実践と新たな治療法の開発を目指した「任意団体日本病態栄養学会」を1998年に設立しました。
 本学会の設立当初は200余名の会員でしたが、爾後、学会活動に対する管理栄養士・医師などの関心は極めて高く、2013年には7,500名を超える会員数となりました。
 なお、新公益法人制度の発足により本学会は2009年7月、一般社団法人日本病態栄養学会として現在に至っています。

本学会の意図するところ

 医学・医療は長足の進歩を遂げ、新しい診断法や治療法が次々に導入されています。しかし、生活習慣病が増加しつづける一方、入院患者の多くに栄養不良が見られることから、予防や治療の基本となる食事療法や栄養管理はより重要な地位を占めつつあります。
 従来、臨床での栄養療法は経静脈の適応や開発の経緯もあり外科領域での診療研究が中心となっていました。しかし、最近は糖尿病や高脂血症をはじめとする慢性疾患、さらに慢性腎不全の予防や治療に病態栄養学的視点が必要とされています。
 よりよい栄養管理を行なうためには、疾患の成立機序や経過に栄養がどのように関わっており、また病態に対してどのような栄養療法が最適であるかを解析する必要があります。
 すなわち、病態に応じた栄養評価を正確に行ない、生体の代謝栄養にもっとも適した栄養管理を行うことが重要となってきました。医師のみならず病院管理栄養士は患者の食事療養管理や栄養食事指導を通して患者の栄養管理を的確に行うことが要求されています。
 一方、近年の分子生物学の進歩によって遺伝子解析および栄養素による遺伝子発現機構が解明されつつあり、栄養学の領域においてもこれらを取り入れた新しい視点からの患者の栄養管理が必要になると考えられます。
さらに最近医療においてもチーム医療の重要性が認識されこれをうけて日本病態栄養学会は「糖尿病療養指導士」の認定機構に参加しています。また医療チームの一員として他のメディカルスタッフと共に医療に参画可能な「臨床管理栄養士」の認定制度の発足も予定しています。
 そこで、臨床医、栄養学研究者、管理栄養士が一堂に参加して疾患の病態研究を行い、効率の良い栄養療法の実践と新たな栄養療法の開発を目指した「日本病態栄養学会」をより充実した学会に致したいと考えています。